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Wharton MBA 記  ~Carpe diem - 今を生きる~

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2008年 07月 27日

新たな一歩に向けて

フランスでの修行がついに終わった。2か月に渡るパリでの生活も終了だ。僕にとって初めての欧州での生活、そして新しい組織での修行。多くの事が僕にはスパイスとなり、人生の経験値をまた一つ増やしてくれた。また、この2か月、僕は多くの地へと訪れた。その一つひとつが新しい感動を与えてくれた。同時に、歴史の深さ、そして歴史を学ぶことの重要性を教えてくれた。これらのことは、建国200数十年のアメリカでは決して経験できることではない。欧州にて生活したからこそ気づけた貴重な点だ。

この2か月の最も大きな“学び”は、経験したことのない新しい組織で修行ができたということ。言わずもがな、他の企業の内側を見ることは本当に学ぶべきことが多い。組織のデザインであったり、マネジメント陣の考え方であったりと、その一つ一つが僕自身が考えるマネジメントにまた多くの新たなヒントを与えてくれた。思うに、世の中には完璧な組織などはない。現在世界で最も優良な企業と称されるTOYOTAですら組織やマネジメントの問題を多く抱えているに違いない。ただ、そういった問題に真摯に取り組み、一つ一つ改善してゆくその姿勢こそが、結果的に組織のレベルの差として現れるのだと思う。その意味で、僕が修行した会社は、本当に組織のレベルの向上に皆一丸となって取り組んでいた。その真摯な姿が僕を感動させたとともに、何よりも最も大きな学びとなった。

CEOのJC氏は以下のようなことを僕に言った。
「人材の能力やレベルには、“元来”差があるもの。大きな役割を果たす者もいれば、小さな仕事しかできない者もいる。でも、大きな“ギア”だけではエンジンは動かない。小さな“ギア”が同時に存在し、しかとその役割を果たしてこそ初めてエンジンは動く。それは会社も同じ。」

会社とはどんなにスター選手だけを集めても稼働しないということ。多種多様の人材が集まり、それぞれの責任と役割が有機的に絡み合うことにより初めて会社は動くのだという心に響くメッセージだった。本当にinsightfulなメッセージだ。心より感謝したい。

今、僕の手元には40枚ほどの名刺がある。以前、ブログに記したが、僕は仕事以外に”交流活動”を実行しており、できる限り多くの人と話す時間を日々追い求めた。そしてその名刺は、社員にお願いし個別のmeetingを設けていただいた際に交換した名刺だ。皆とはそれぞれ一時間以上は話した。すなわち、40時間は優に超える時間をmeetingには費やした。多くの質問を彼ら・彼女らにぶつけた。

フランス人は日本が好きか? なぜ働く? なぜ、この会社で働く?仲間は好きか? 社長は好きか? この組織に問題はあるか? それをどう改善する? 次のチャレンジは何だ?ヨーロッパの未来をどう考える? アジアをどう考える? フランスの若者は夢があるのか?日本の若者をどう思う?そして、あなたの夢は?

この交流からも、言葉以上メッセージを頂戴した。40名の仲間たちに心より感謝したい。

あっという間の2か月だった。
でも僕はきっと成長した。
そう、信じている。

最後に、僕にこのような機会を与えてくださった多くの方々に心より感謝したい。

by ny_since1999 | 2008-07-27 23:13


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