2008年 06月 26日
現在僕が勤めている会社に新しいインターンシップの学生が二人入社した。先回書いたように、二人もやはり20代前半の大学生だ。一人はドイツから、そしてもう一人はフランスの大学から。卒業に必要な企業勤務の経験を取得するべくこの会社に入社した。聞くところによれば、会社側も彼ら/彼女らの成長と貢献をしかと評価し、大学に通知するそうだ。期間は、半年から一年。その間、学生たちは、現場で必死に学んでゆく。教科書は“現場”。 僕はフランスでこれまでに4人のインターン生と出会った。母集団があまりにも少ないため、それが欧州全土の学生を表現するというには無理がある。さりながら、少なくともその四人の学生には、僕の印象に残る共通点が一つあった。 「Do you have a dream?」 という質問に明確に答えてくれたこと。彼たちは、若いながらも自分なりのvisionをしかと持ち、それを達成すべく、日々を必死に歩んでいる。そんな、彼・彼女たちから僕が日々学べることは、実は本当に多い。感謝したいくらいだ。 以前、「学ぶことへの熱意」というエッセイを書いた。それは日本の教育に対する僕なり思いをまとめたもの。繰り返すが、未来の社会とはいつの時代も、どこの国でも、若者たちが創造し、構築しゆく。そしてその若者たちを構築するものこそが教育。僕はそう考える。言わずもがな、教育とはacademismだけではない。 少し寄り道をしよう。1989年12月31日。日本の経済は極(きわみ)に達した。以来19年間あの活況を再現できてはいない。以後、経済、そして時代の潮流はアメリカへと流れた。21世紀初頭、アメリカはITバブルに揺れた。さりながら、以降、アメリカ経済が世界を牛耳ってきたことは否定できない事実。一方、2002年にユーロ通貨の流通が開始された。昨年2007年、ルーマニアとブルガリがEUに加盟し、加盟国は27カ国へ。そして、気づけばユーロ通貨はここ数年力をつけている。そう、EUは静かに、静かに上を向き歩んでいる。 時代の潮流はいずこへ? 僕が出会った日々必死に働くイタリア人、フランス人、ドイツ人の大学生たち、そして若者たちに現場での修業を強制する“制度”は、もしかして10年後の世界の“潮流”のヒントになるかもしれない。 そんなことを考えた今日この頃。 日本の大学生は今何をしているのかな? Do you have a dream?
by ny_since1999
| 2008-06-26 23:02
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人生の日記です。 写真はシルクロードの玄関、西安から・・・。過去:日本を変えるために生まれた会社とともに生きる。現在:University of Pennsylvania The Wharton School 未来:アジア市場に夢を描く。 by NY_since1999 カレンダー
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