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Wharton MBA 記  ~Carpe diem - 今を生きる~

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2008年 11月 09日

WABC 終了

色々な思いがあって手を挙げた。
きっと他の人も同じだったに違いない。

やって良かった、そう素直に思えた。

昨日、8ヶ月以上をかけて創り上げたWharton Asian Business Conference が幕を閉じた。 集まった人間の数は、500人は超えていたはず。本当に多くの人が集まってくれた。

僕が責任者だったInvestment Management panelも大いに盛り上がった。スピーカーと司会のAlexが非常にうまく絡み合い、本当に理想に近いディスカッションになった。人の入りも、最終的には満席に近い状態になった。素直にうれしかった。それしか言いようがない。

色々な思いがあって僕はこの試みに手を挙げた。
そして、一つ役割を成し遂げたと思っている。

最後に、共に走ったチームメンバー、Jung Wan, Stanley, Martin、
そして多くを相談させてもらったKuraさんには本当に感謝している。
そしてお疲れ様でした。


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僕も、写真をとっていただきました。 恥ずかしながら、記念としてここにのせます。
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# by ny_since1999 | 2008-11-09 23:01
2008年 11月 02日

体に異変

二日ほど前、僕の体にはジンマシンが発生した。僕の覚えている限り、これは人生で初めての経験。何か特別なものを食べたわけではないのだけど、いきなり10円だまくらいの大きさの発疹が全身に発生した。幸い、家にあった薬がよく効き、発疹は数時間後消えた。翌日、今度は違うタイプの発疹が首のまわりに発生。流石に、体の異変に気づき、医者に行くことに。ここからが本当は一番大変だった。

学校の医療センターに電話し、病院を紹介してもらおうにも、「予約をしなければだめだ」とか同じくことを言われ、そもそも病院すら見つけることが出来なかった。更に、「現在対応できる病院を探すから、電話かけなおす」と二人の人間から言われたが、結局その二人からは連絡はなかった。たまたま、近くにいた友達が僕に言った。「アメリカでは、医者に会うには、もっと苦しそうに電話で話した方がいい。さもなくば、すべて後回しにされる」。

えっ?!そういうものなの?この国の医療システムはどうなっているのだろう。結局、7回ほど電話をし、奇跡的に医者にアポイントがとれ、診察してもらった。

先進国アメリカ。だけどこの国には、多くの問題・矛盾がある。その一つが医療制度だ。国民健康保険のように、ほぼ全ての国民が保険を持つ日本とは大きく異なり、アメリカでは全て自分で保険を登録しなければならない。つまり保険を持っていない国民は五万といる。しかも保険の種類も極めて多く。非常に理解しづらい。日本の医療システム、保険制度に比べると、随分と劣っているとしか言いようがない。

新しく就任する大統領選がどこまで、この国の医療制度を変えてくれるかは、極めて国民にとって大きな問題だ。

ひとまず、ジンマシンは良くなりました。一体僕は何を食べたのだろう・・・ 人生初めての経験でした。

# by ny_since1999 | 2008-11-02 10:26
2008年 11月 01日

フィリーズ優勝

フィリーズ優勝_a0100263_2335193.jpgつい先日、フィラデルフィアーにあるメジャーリーグチームのフィリーズがワールドシリーズで優勝した。これは28年のぶりの快挙らしい。優勝を決めた当日(確か水曜日)、街はお祭り騒ぎだった。人々は、街に繰り出し、街の中心部を占領。街を走るほぼ全ての車は、喜びのクラクションをならしながら走行。

昨日、街では優勝パレードがあった。たまたま僕の家の近くを通った時、運よく日本人プレーヤーの田口選手を見つけることができた。それ以上に驚いたのは、選手を見て、感極まって涙している女の子もいたことだ。この街の人間にとって、今回の優勝は本当に“大きな”出来事だったことがそこからも感じ取れた。

アメリカのスポーツビジネスは、本当にうまくできている。想像以上に、地域住民とチームがうまく融合している。そして、それが地域経済の活性化に大きく繋がっていることは否定できない事実だ。スポーツビジネスは、日本がアメリカから最も学ばなければならないポイントの一つ。

アメリカメジャーリーグでは、強いチームが資金力を活かして、更に強くならないようにするために、逆に言えば、弱いチームがジリ貧にならぬよう、リーグ内で利益をシェアするシステムがある。よって、弱いチームでも、そのシステムのおかげで、優れた選手の獲得であったり、サービスの向上にお金を振り向けることができる。そして、他にも多くの施策が施されていることは言うまでもない。この点で、金に物を言わせ、業界の4番打者を一手に集める読売巨人軍とは随分とやっていることが異なる。アメリカは、全体のパイの拡大に重きを置き、そしてその拡大に成功している。そして、それが結果的に、地域のファンや子供たちに大きな夢を与えている。

昨今、日本でも、プロ野球やサッカーにおいて、地域重視が始まっている。これは、いい動き。日本人は、元来スポーツ観戦好き。そこに確かな制度があればきっともっと成長できる。
日本のプロスポーツビジネスが今後大きく飛躍することを祈っています。 かつての野球少年として。

それにしても、アメリカ人の熱狂は凄まじかった・・・

# by ny_since1999 | 2008-11-01 10:32
2008年 10月 31日

生きてこそ

正直、この場に書くことが適切かどうか迷った。
だが、自分の素直な気持ちをここに記すことにする。


昨日、地元から一つの連絡があった。
同年代の知人の一人が自ら命を断った。
僕は言葉を失う以外何もできなかった。
ただ頭が真っ白になった。

何が彼をそうさせてしまったのか。
どうしてそうなってしまったのか。

昨日は、床につき天井を見上げ、ずっとそのことを考えていた。

生きるとはどういうことなのだろう。
そして、死ぬということはどういうことなのだろう。
生きたことしかない人間には、その答えは永遠にわからない。

でも、はっきりしていることがある。
それは、死んだらそれで終わり、
生きてこそ僕達にはできることがあるということだ。
そう、生きてこそ、僕達には無限の可能性がある。

もちろん人生は易しい道ではない。
成功する人いるが一方、失敗する人は五万といるだろう。
幸せだと思える人がいる一方で、自分が不幸せだと思う人も星の数ほどいるだろう。

でも、どんなに失敗しても、どんなに不幸でも、どんなに絶望が目の前にあったとしても、
生きているかぎり僕達には可能性がある。生きている限り明日がある。
上っ面のことは言うつもりはない。僕は本当にそう思っている。
なぜなら、僕もかつて死にかけたことがあるからだ。
幸い、僕は今こうして生きている。


今日、日本では自殺者数が加速的に増えている。
どうしてそうなってしまったのか。
僕たちは、この現実を決して無視してはいけない。
僕たちは、この現実に対して何ができるのかを考えなければならない。

大それた事は必要はない。
少なくとも僕たちには一つできることがある。
それは、僕たち自身が必死に生きること。
何事にも屈することなく、己の人生を全うすること。
そして、そんな僕たちの姿が悩める人たちに何か力を与えることができたのならば、その時、僕たちは大きな役割を果たしたことになる。

人生は生きてこそ、困難がある。
でも、人生は生きてこそ、成功もあり、感動もある。

この瞬間、僕はそう自分自身にも言い聞かせている。
そして、今日を生き、明日生きたい。



May your soul rest in peace.

# by ny_since1999 | 2008-10-31 18:19
2008年 10月 30日

It’s a Sony

冷たい風が街を吹き抜ける。
キャンパスを埋め尽くす落ち葉たちは、秋の終わりを僕に告げる。
フィラデルフィアの街は今、着実に冬に向かって前進している。
アメリカに来て二度目の冬。

早いもんだな。

僕は今、多くの科目のプロジェクトに時間を随分と奪われている。その一つがM&A corporate developmentで課されたもの。課題内容は、簡単に言えば、現在・過去・未来(仮説)でおこった(起こりうる)買収合併、あるいはアライアンスを題材にし、実際のdeal processをクラスで習ったツールを用いて分析し、次なる展開を提案するというもの。

これはチームの課題。僕のチームにはサムスンとソニーから来た人間がいたこともあり、僕たちは、2004年にあったソニーとサムスンよるLCDパネルのJVをプロジェクトのテーマに選んだ。そして今週末がそのdraft(下書き)の提出期限。そんなこともあり、昨今はソニーとサムスンのことで頭がいっぱいになっている。

ソニーとサムスンの歴史を簡単にまとめていた時に僕は大きな衝撃を受けた。それは、二つの企業には決定的な違いがあるからだ。

それは”innovation”。

ソニーがこれまで世の中に対して“創造”してきたものは、サムスンとは比較にならない。トリニトロン、walkmanをはじめ、Sonyが時代に与えたinnovationは枚挙に暇がない。はたして、こんなにも“夢”を人々に与え続けた企業が世界にどれだけあるのだろう。プロジェクトのために、ちょっと目を通した小さな年表だったけど、その中に刻まれたソニーの歴史は、僕の心を大きく突き動かした。

ソニーとホンダは戦後生まれた企業。この60年の間に、二つの企業は世界に羽ばたいた。60年と言えば、人間の生涯よりも短い。それだけの期間で二つの企業は世界に名を馳せる巨人になった。その背景にはどれだけの苦労とドラマがあったことだろう。僕は日本人としてこの日本から生まれた企業を本当に誇りに思っている。

90年代後半、ソニーの株価は30,000円を超えると言われた。95年に就任した出井氏は、後にビジネスウィーク誌で世界No.1の経営者と称された。そして、久多良木氏擁するゲーム事業はプレイステーションで世界を変えた。VAIO、WEGA etc、ソニーが生み出す無尽蔵の“価値”はソニーの永遠の繁栄を人々に約束した。

そして人々はこう呟き、そしてそう信じた。
It’s a Sony.

だが、ITバブルが崩壊してからだろうか、ソニーは勢いを失った。2003年にはソニーショックもあった。ソニーに投資していた投資家は大きな損失を被った。今日では、昨今の金融危機もあり、株価は見るも無残なまでに減少してしまった。既にソニーを去り歴史人と化した出井氏は、visionalistと揶揄されるようになった。ゲームの時代を変えた久多良木氏も、今では“かつての独裁者”として巷ではささやかれている。現在彼の所在を僕は知らない。

きっと、超強大化したSonyには多くの問題があるのだろう。多くの政治、多くのtactics(駆け引き)が肥大化した組織に蔓延しているに違いない。

それでも、僕はソニーという企業を応援したい。

なぜなら、ソニーには、“時代”に挑戦し、数え切れないほどのinnovationを創造したあのスピリットがまだ残っていると信じているからだ。そしてそのスピリットこそ今の日本には世界の強豪と戦っていく中で、最も必要であると考えるからだ。

It’s a Sony

それだけでCMがつくれてしまう企業が歴史の中にかつてどれだけ存在しただろう。昨今の業績不振の影響もあってか、そのフレイズを使ったCMをもう見ることはなくなった。だが、いつの日かソニーが再び自らの自信を取り戻し、その自信を世界に見せつけるために、あのフレイズが蘇ることを切に願っている。そしてきっとそれが、日本全体が自信を取り戻す一つのきっかけになる。僕はそう思っている。

It’s a Sony

# by ny_since1999 | 2008-10-30 09:48